日本ペイントは塗料を通じて幸せを届ける「HAPPY PAINT PROJECT」を行っている中で、閉校する学校の思い出イベントをサポートした。3月15日、閉校となる西中野小学校でペイントイベントを実施し、全児童248名が手形アートで思い出を刻んだ。

今回イベントが行われた東京都中野区立西中野小学校は、鷺宮小学校と統合され今年4月に鷺の杜小学校として開校が決まっている。統合に伴い、西中野小学校は3月で閉校となり58年間の歴史に幕を下ろす。

そんな中、日本ペイントが中野区と連携した「中野ミューラル(壁画)プロジェクト」の活動を知った同校から問い合わせがあり、日本ペイントとしても「HAPPY PAINT PROJECT」のコンセプトと合致することからイベント支援となった。

今回のイベントには地元の塗料販売店である薮内塗料も加わった。日本ペイントからの声掛けに岩田謙司社長は「地元への貢献の気持ちから協力は惜しまない」と快諾。塗料提供だけでなく現場での塗料調合も行った岩田社長は「子供たちの様子を見ると本当に良かったと思います。でも手形アートをした校舎が取り壊されてしまうので儚さがありますね」と少し残念な表情を見せる。

閉校に伴い校舎はいずれ取り壊されることが決まっている中で、このイベントが企画された。校長先生は「子供たちの思い出になるように、形を残すというよりも心に焼き付けることを大事にしてイベントを企画しました。すぐ取り壊すわけではないが、子供たちが自由に入れるところではなくなってしまう。実際に自分達の作品が見られなくても、ペイントすることは日常ではないので思い出には残るはず」と児童の思い出作りに心を寄せる。

校舎の渡り廊下のブロック塀に、1年生から6年生と特別支援学級の全校児童約248名が手形アートを行った。手袋を付けた手のひらに、子供たち自ら選んだ色を付けて手形を付けた。色数は提供された4色を先生たちが調色して9色を用意した。そのため、カラフルな作品が出来上がった。

手形アートを行った6年生の男の子は「色とりどりの手形があって楽しかった。(自分は)水色を選んで手のひらを並べてカニを作りましたが、うまくできました」と元気な笑顔を見せた。また、6年生の女の子は「絵柄はうまくできなかったけど(塗料が)冷たくて楽しかった。良い思い出になる」と楽しんだ。イベント中には、色彩豊かな手形を壁面に押し当てる児童の笑い声が周辺住宅に響いていた。

「高円寺ラブ」の活動に塗料提供

子供たちの心に残るアートプロジェクトが行われた中野区立西中野小学校。その隣町の杉並区高円寺でも、日本ペイントが提供した塗料がまちづくりのイベントに一役買った。

こちらはミューラル(壁画)への塗料の提供。高円寺のまちづくりに取り組む団体「みんなのまちアート実験室」が展開する「100♡KOENJI」プロジェクトに塗料を提供し、地域の人たちに喜ばれた。

「100♡KOENJI」とは、2022年に開業100周年を迎えたJR高円寺駅の今を未来まで届けるために、高円寺を愛する高円寺住民が立ち上げたプロジェクト。駅の高架下にアートを制作し、「高円寺らしさ」を表現することで、そこを通った人たちが楽しめる通路空間に仕立てた。

3月9日にはそのお披露目イベントが行われた。親子連れなどたくさんの人たちが訪れてアート空間を楽しむとともに、高円寺名物の阿波踊り公演も行われ賑やかな光景が広がった。日本ペイントは、「さまざまな場所で壁画を制作し、日常の中で触れられる芸術をまちに広げる活動を応援していきたい」としている。