国内最大の国際海事展「Sea Japan 2024」が4月10日~12日までの3日間、東京ビッグサイトで開催された。会期中約3万人が来場した。

Sea Japanは隔年で開催されており、2年前の前回から会場規模を約1.5倍に拡大し過去最大規模で開催。大型商船や貨物船向けの船用機器や技術が一同に会した。塗料関連では中国塗料、日本ペイントマリン、アクゾノーベルコーティングなどが出展した。

中国塗料は外航用・内航用に合わせた船底防汚塗料やケミカルタンカー向けタンク用塗料などを紹介した。「SEAFLO NEO CF PREMIUM」は耐フジツボ性に優れた新規防汚剤を採用し、優れた静置防汚性を付与。より低稼働や長期停泊が想定される外航用に最適となっている。

一方、防汚性能を高めた船底塗料「シープレミア」シリーズは、海中生物による汚損が厳しい海域を航行する内航船に最適な設計としている。その他、より幅広い種類の化学製品の積載に最適なタンク用塗料「EPICON T-2000」などを紹介した。

担当者は「驚くぐらい多くの人にブースに来ていただいている。新製品や新技術に関して皆さん情報を欲しているのを肌で感じる。中でも関心が高いのが環境についてで、当社の環境対応型製品に興味も示している」と述べ、船主、造船関係、商社などの訪問が目立っているという。

日本ペイントマリンはナノドメイン加水分解型船底防汚塗料「FASTAR」を出展。2021年に発売した同品は、親水・疎水性ナノサイズの樹脂を使用することで防汚成分の溶出を緻密にコントロールし、高い防汚性能を発揮する。海水温度の上昇や運航速度など外的要因に影響されにくい特長も持つ。また、完全防汚剤フリーの防汚塗料「AQUATERRAS」は、優れた防汚性、超低摩擦、自己研磨性を付与し、最大10%の低燃費効果が期待できる。

その他、アクゾノーベルコーティングは防汚剤フリーの低燃費型船底塗料「インタースリーク1100SR」、カーゴホールド用衝撃耐性塗料「インターシールド803Plus」などを紹介した。