塗料商社のNCC(本社:長野県伊那市、代表取締役:原田学氏)は信州大学とNT&Iと共同で超親水コート剤を開発、製品化した。

NCCは1年前からサンプルワークを開始し市場展開を進めており、ビジネスホテルや温泉施設などの宿泊施設、商業施設をはじめ幅広い用途での採用を重ねている。

市場には親水性を付与したコーティング剤はあるものの、浴室の高い温度や湿度の環境下では劣化が早く、数週間でメンテナンスが必要な場合が多い。

浴室清掃用「超親水コート剤 HP-B02」は耐久性に優れ、3カ月ほどの親水機能が発揮される特長を持つ。更に一般的な親水コーティング剤はシリカ系が多く塗膜が「マイナス」に帯電しているため、「プラス」電荷を持つリンスやカルキ、尿石、タンパク質が付着しやすい特性がある。その結果、ウロコやカビが発生してしまう。「超親水コート剤」は塗膜表面がプラスとマイナスのバランスが取れているため、リンスやカルキなどの付着を防ぐことができる。

「超親水コート剤」の展開を進める中で訴求するのが"省人化"だ。清掃業界でも人手不足が深刻化しており、作業効率向上は大きなニーズとなっている。超親水性を付与することで清掃回数の削減や省人化が期待できる。また、浴室用と合わせ、外窓清掃用「超親水コート剤 HP-C15」も展開しており、こちらはセルフクリーニング機能が特徴。NCCでは新規事業と位置づけオリジナル製品「超親水コート剤」を市場に広めて1つの柱として成長を目指す。