日本特殊塗料は、国内で初めてフェイスシールド向けの曇り止め剤を開発、「Defog Magic(デフォグ マジック)」の商品名で10月初旬から販売を始める。新型コロナ下で多用されるようになったフェイスシールドの問題に塗料メーカーとしていち早く対応した。

新型コロナウイルスの飛沫感染を防ぐため、透明なプラスチックのシートで顔を覆うフェイスシールド。医療従事者の必須用品となっている他、最近では一般にも普及、接客業などさまざまなシーンで多用されている。

そのフェイスシールドで多く聞かれるのが"曇り"への不満だ。自分の呼吸でシートが曇り、視界が遮られる問題。曇り止め加工されたフェイスシールドも市販されているものの、「洗浄すると効果が消失し再利用できないと医療従事者の方々から伺い、専用曇り止め剤の必要性を感じた」(同社塗料事業本部長・鈴木裕史氏)と説明。

開発品のDefog Magicをフェイスシールドの内面(顔側)に塗布すると呼気で曇ることなく、透明な視界が確保される。同品の内容成分がフェイスシールドの表面を親水化し、"曇り"の現象を遮る。メガネレンズでも同じ効果が得られる。 

使い方は、フェイスシールドには10滴ほど、メガネレンズは両面に4~5滴ほど滴下し、ティッシュペーパーで拭きのばすだけ。容量24g入りでフェイスシールドは約80回、メガネは約160回分使える。市販のメガネ用曇り止めより多く利用できるため、低コストで済む。販売はネット通販をメインに想定しており、送料を安く抑えられるよう荷姿も工夫した。