公共建築での木材利用を促す"木材利用促進法"が施行されてから10年近くが経過、「公共物件に限らず、建築における木材利用の機運の高まりを感じます」と担当者。「今年前半の1~5月は連続して前年同月を上回りました」と、シッケンズの木材保護塗料「セトールシリーズ」を展開している同社でも塗料の販売に波及してきているようだ。「増税の影響もあるのか、ログハウスのメンテナンス需要が比較的好調だったことや、アミューズメント施設でのリピート採用、またゴールデンウィーク前にはネットを通じた個人向けも好調でした」と需要動向を説明する。

そうした中同社では、セトールシリーズの中の「セトールFilter7プラス」で、日本建築学会の木材保護塗料塗り規格であるJASS18 M-307の取得へ向け動いている。木材保護塗料が塗り替え需要主体に変わってきている中で、塗り替えにおける同品の強みが木材保護塗料の市場で優位に働くと見ているためだ。

「セトールFilter7プラス」は"シッケンズらしさ"のある厚膜タイプで、木目を生かした美しい仕上がりを得られるのが特長。厚膜であることによって既存塗膜の濃淡の不均一さがカバーされ、木目を生かしつつも旧塗膜のまだらを感じさせない均一な仕上がりが得られる。厚膜化によって対紫外線性や撥水性も高まる。

塗り替え時に"塗りつぶし"であきらめていたケースが多い中にあって、木目を生かした塗り替え仕様としての普及を狙っている。