フッ素樹脂塗料専業メーカーのAGCコーテックは、今年から「ボンフロンシリーズ」の汎用展開を本格化、戸建て、マンションなど幅広い領域で改修需要の上積みにつなげている。

同社が訴求するのは、フッ素樹脂塗装によるメンテナンスコストの低減と資産価値の向上。塗膜の高耐久化により塗り替えに関わるトータルコストを削減する他、住宅流通の観点からも美観維持が資産価値向上に寄与するとの見方を示す。

同社では、こうした価値を施主にダイレクトに伝え、塗料販売店、塗装施工店の付加価値化に寄与していきたい考えだが、無機塗料やフッ素樹脂塗料の安価タイプが台頭。「フッ素樹脂塗料が最上位グレードに認知されにくくなっている」と懸念を強めている。

そこで同社が改めて差別化として強調するのは35年の実績。「35年前に塗り替えられた物件が現在もそのまま利用されている」(篠崎社長)と説明。新宿伊勢丹や新宿三井ビル、湯島聖堂は当時同社製品で塗り替えた物件で、今も美観を維持している。

同社は実物件の実績を武器に施主への信頼獲得を図っていく方針。同社、塗料販売店、施工店の3者連携の「ルミフロンサポートシステム」においても今後はSNSの活用を通じ、情報発信に注力していきたいとしている。

現在、ルミステージブランドでは、完全艶消し水性フッ素樹脂塗料「ルミステージマット低汚染GT」の人気が上昇。完全艶消しで落ち着いた質感に採用を伸ばしている。