三井化学産資の木材保護塗料「ノンロット」が堅調な動きを見せている。「木材利用促進法に伴い新築物件の採用が伸びており、その流れから改修物件でも採用していただけるケースが増えてきた」(担当者)と、ユーザーファンの拡大につなげている。

競合各社が改修需要をターゲットにした水性半造膜タイプの投入を積極化する中、同社は木目感を生かした油性浸透(ステイン)タイプのみを追求していくことで差別化を図っている。

外部用では高耐候・高含浸タイプの「ノンロット205N Zカラー」に加え、高耐候・高着色タイプの「同 Sカラー」を揃えるが、いずれも木肌感、木目感を生かした木材の素材感を生かした仕上がりが得られるのが特長。「白木用として展開している透明タイプ(クリアーⅡ)の引き合いも増えている」と浸透タイプへのこだわりが同社の存在を浮き彫りにさせている。

一昨年に投入した屋外木部含浸下塗り剤「リグノブライト」も木の素材感を生かした塗替え工法として採用拡大を期待する。「市場での認知には時間がかかるが丁寧に評価を積み重ねていきたい」とし、当面はノンロット、リグノブライトの販売活動に注力し、外部用1缶・3.5ℓから対応する調色サービスも訴求していく構えだ。

開発に関しては、外部用クリヤー製品の性能向上へ注力し、水系タイプの開発も継続していく方針。水系タイプについては「ほぼ開発を完了しており、投入時期を探っている段階にある」と話す。