アメリカのプロ(塗装業者)が認める実力派

「アメリカの最新の塗料を日本の塗装業者様にお届けしたい」と、塗料ディーラーの荻野塗料(本社・神奈川県藤沢市、荻野宏之社長)が新たな塗料の輸入販売を始めた。どんな下地にも対応できるマルチパーパス(多用途)塗料と、シーラーレスかつ1回塗りで納まる究極の省工程型内装塗料だ。「塗装工事を合理的、効率的に行え、"儲かる塗料"としてアメリカのプロ(ペインター)に人気上昇中の塗料」と説明。国内初上陸の建築用塗料の販売をスタートさせた。


建物や住宅の外装はもちろん、内装仕上げでもペイントがスタンダードな国のアメリカ。同国の建築用塗料の市場規模は年間約1兆4,000億円に上り、日本のそれの10倍近い巨大なマーケットを形成している。国民1人当たりに換算すると日本人の4倍近い塗料を消費している計算になり、まさに"ペイント大国"の姿が浮かび上がってくる。

ただしその分、ペイントに対する要望もシビアだ。社会や暮らしに広く根付いているからこそ、ペイントに目の肥えた人たちから多くの要望が寄せられる。「もっと使いやすく」「もっときれいに」「もっと丈夫に」など、開発要請へのプレッシャーがペイントのクオリティーを高めてもきた。

そんなペイント先進国のアメリカでは近年、"合理性"や"効率性"が塗料に求められるトレンドとして強まっている。プロのペインターに言わせると、「きれいに、速く仕上がるクールでビジネスライク(儲かるの意)なペイント」という観点だ。そうしたニーズを満たし、プロのペインターの間で人気が高まっている塗料を荻野塗料が国内に導入、販売を始めた。

現場の強い味方、多用途塗料

1つ目の商材はPPG社の「BREAK-THROUGH(ブレイクスルー)」という塗料。世界トップランクの塗料メーカーPPGが「Breakthrough=画期的、革新的」と自信を持って世に送り出した、内・外部用のマルチパーパス(多用途)水性塗料だ。

「下地ごとに複数の塗料を用意する必要がなく、これ1本でほとんどの基材をカバー。材料の合理化と仕事の効率化に貢献する。しかも水性でありながらSOP並みの硬さと、皮脂軟化しないタックフリーの強い塗膜がプロのペインターに支持されている」(荻野塗料・柴利明常務)と説明。国内の多用途塗料とは一線を画した「質の違い」を強調する。

適応下地は、鉄・非鉄、FRP、磁器タイル、石膏ボード、コンクリート、木部、ラミネート板、プラスチック素材、ビニール(硬質・軟質)など多種多様。

「什器のラミネート板や木製建具、アルミやタイル、ボード面などさまざまな基材が混合する店舗関係の改修工事では特に重宝するペイント。また、コンクリート床に塗ってフォークリフトが通れる強さがあるので、工場の営繕でも多用されている」と、プロのペインターの支持が広がっている背景を説明。1つの材料で多くの基材をカバーできる合理性と、指触乾燥15~20分と作業の効率性に秀でた塗料。塗装工事の利益率を高める商材として推奨する。

荷姿はガロン缶(約3.8ℓ)で、塗布面積は28~33㎡/1回塗り。色は調色対応で標準調色2,000色に対応する。

究極の省工程インテリアペイント

同社が今回、国内に導入したもう1つの商材は、同じくPPG社の塗料ブランドGliddenの内装用塗料「ONE COAT(ワンコート)」。商品名が示す通り、文字通り"1回塗り"で内装の塗装工事をフィニッシュできる究極の省工程塗料だ。上塗り自体がプライマー機能を兼ね備え、かつ上塗り1回だけで塗装工事を終えられるため、時間とコストを大幅にカットすることができる。

内装の塗装工事、例えば石膏ボード面の塗装は、シーラー+上塗り2回が通常の塗装工程。それをシーラー工程が不要で、同品のみの1回塗りだけで仕上げられる卓越した隠ぺい性が最大の特長。エマルション塗料でありながら比重が1.4と樹脂リッチ、顔料リッチな材料であることを証明、隠ぺい性の高さを物語っている。

加えて、「こすって洗える、耐洗浄性の強さ」も特長に挙げる。「室内の壁に関して塗装仕上げが一般的なアメリカでは、壁についた汚れを拭いて落とせるかどうかも実用上のポイント。洗浄した箇所が目立たないことが求められ、それに応える塗膜の強さもセールスポイント」と説明。ペイント先進国アメリカの生活シーンのニーズを満たしている塗料と自信を示す。

Glidden「ONE COAT」の適用下地は石膏ボード、モルタル、コンクリート、木部、非鉄金属など。荷姿はガロン缶(約3.8ℓ)で、塗布面積は約37㎡/1回塗り。色は調色対応で標準調色2,000色に対応する。

同社はこの他にも、更にハイスペックなPPG社の内装用塗料やメタリック塗料などの導入も予定しており、国内にはない塗料群を市場に紹介していく計画だ。「ペイントが社会や市民生活の隅々にまで浸透しているアメリカでは、ペインターのビジネスに役立つ観点で色やデザイン、機能性、手離れの良さ(作業性)などペイントがどんどん進化し、生活者の視点でも『暮らしを豊かに、便利』にといったニーズを満たすためにやはり進化している。そうした、ペイントの先進国で支持されている塗料を積極的に導入し、"役立つ塗料""儲かる塗料"として塗装業者さんに提供していきたい」。



 国内販売を始めたPPG社の「BREAK-THROUGH」(手前)とGlidden「ONE COAT」
国内販売を始めたPPG社の「BREAK-THROUGH」(手前)とGlidden「ONE COAT」

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