日本ペイントは、構造物の点検調査時にその場で簡単に施工ができる簡易補修スプレー「タフガード リペアスプレー」を10月26日に発売した。剥落防止性能を有するスプレー缶タイプの製品は業界初という。

橋梁やトンネルなどのインフラの耐用年数は一般に約50年間と言われる中、日本のインフラの約3割が耐用年数を超えており、老朽化対応のニーズが高まっている。

国土交通省は計画的に維持補修を行うことを目的に、2014年7月から、橋梁やトンネルは5年に1回、「近接目視」で点検することを義務付けた。

しかし、同社によると「点検後に予防保全や修繕が必要と診断された場合でも、メンテナンスまでの間に脆弱部が経年再劣化することで、コンクリート剥落による第三者被害が発生する現象が顕在化してきている」と指摘する。

そこで同社は首都高速道路、首都高速道路技術センター、首都高技術との共同研究により「タフガード リペアスプレー」を開発した。

同品はコンクリート構造物などの叩き点検時に脆弱部を叩き落とした後、剥離部や鉄筋露出部に塗布するだけで簡易に施工でき、簡易剥落防止性能やコンクリート・鉄筋の防食効果を付与することができる。簡易剥落防止性は、変位10mm以上、耐荷性50N以上を発揮する。塗膜遮断効果により鉄筋腐食抑制、中性化抑制など各種防食性を有する。

1液でエアゾール缶のため、誰でも持ち運びが簡単で、容易に施工することが可能。修繕を実施するまでの応急措置、あるいは予防措置として剥落防止性能が必要な場所で使用できる。
 容量は370ml(286g)、価格は7,000円/本、色相はクリヤー。