水谷ペイントは3月、屋根用塗料、外壁用塗料を包括した新ブランド「ナノテクシリーズ」を投入する。水系1液塗料シリーズとして屋根用、外壁用とも各3製品をラインアップし、期待耐用年数を製品名に盛り込んだのが特徴。"分かりやすさ"と"選びやすさ"を追求したブランドとして販売拡大を目指す構えだ。

「カスタムシリコン」「ナノコンポジットW」をはじめ、屋根用、外壁用でヒット製品を生み出してきた同社が今春、新たなブランド展開に転じる。屋根用、外壁用をパッケージにしたシリーズ展開だ。

戸建て塗り替えの現場では、外壁塗装と屋根塗装のセット提案が一般化。異なる製品ブランドで仕様グレードを設ける塗装ユーザーがいる一方、「施主に説明がしやすい」と同一ブランドで製品仕様を提示する傾向が強まっている。こうした販売施策は、塗料メーカーが相次いで導入しており、同社も新ブランドの投入で追随する格好。戸建て塗り替え市場における競争力を高めたいとの意向がある。

「ナノテクシリーズ」は、同社がコア技術に位置づける「ナノテクノロジー」の他、「ラジカル制御」「シリコン技術」を駆使した外壁用・屋根用水系1液塗料シリーズ。

外壁用は、「ナノウォール10」「ナノウォール15」「ナノウォール20」の3製品。屋根用は「ナノルーフ10」「ナノルーフ15」「ナノルーフ20」の計6製品を上市する。製品名の数字は、期待耐用年数を示し、耐候性グレードが一目で分かるのが特徴。塗装ユーザー、施主双方において、"分かりやすく""選びやすい"製品体系を講じた。

特に今回こだわったのが、性能とコストパフォーマンスの両立だ。

期待耐用年数約15年、約20年の高グレード仕様を設けた一方で、市場ニーズをにらみ約10年の低価格グレードを加えた。「性能を下げて安くするのではなく、エッジ部の塗膜厚みを確保するなど粘度制御技術を駆使した塗料化技術で品質を確保した」(技術部)と説明。昨年、研究開発会社として別会社化した「MHL」の技術力を活用した。また「ナノルーフ15/20」の2製品は、遮熱タイプ(JISK5675準拠)も品揃えに加えた。

発売は3月1日。2月15日~17に開催するWEB新製品説明会で販売店、塗装ユーザーに詳細を説明する。