メーコーは、省工程を実現した多彩模様塗料として昨年秋に発売した「クリンナ ルックストーン」で、更なる工程短縮とローラー塗装での作業性を高める製品改良を行い、リニューアル発売した。

多彩模様塗料は塗料中に配合されたゲル粒子やカラーフレークなどで"斑(ふ)"を表現するため、透明もしくは半透明の上塗り塗料の形態をとる。隠ぺい性を確保するための下塗り(ベースカラー)を1~2回、基材へのシーラーを含めると5回塗り程度の工程が一般的。

これに対して同社は、斑を表現する着色ゲルを上塗り塗料に多分散させることに成功。上塗りの多彩模様層そのものに隠ぺい性を持たせて省工程化を実現した多彩模様塗料「クリンナ ルックストーン」として昨年秋に市場投入した。一般的な5工程を、シーラー+上塗り2回の3工程に短縮。意匠性の高い高付加価値施工を効率的に提供できるとの切り口で市場投入した。

そして今回、下塗りにシーラー兼用の着色アンダーフィラーを新たに製品化(クリンナ ルックストーンアンダーフィラー)。同品の隠ぺい力により、これまで2回塗り仕様としていた上塗りが1回で済み、下塗+上塗りの2工程で高意匠多彩模様塗装が実現する仕様を確立した。

加えて、これまで要していたローラー塗装時にシーラーに混入する専用ビーズを不要とし、同一の材料のみで吹付とローラー塗装の両立を実現した。「職人さんがタイトになっている折、高意匠塗装の付加価値を保ったまま物件数を消化できるので、元請会社にとっては有益だと思う。また、建物が密集した都市部での施工、吹付ができる職人さんが減ってきているという事情も鑑み、ローラーでの施工性を高めた点も大きい」(担当者)と説明する。

この他、艶消しの高級感、シリコンゲル・シリコンクリヤーによる高耐候性、完全水系、防藻・防カビ、低汚染などの各種性能を兼備。「高意匠かつ省工程でポジションを明確にし、存在感を高めたい」意向。