メーコーが今春発売したパテ関連の新製品がブレイクしそうな気配だ。左利きの職人用にラインアップした金ベラ「サウスポー」と、窯業サイディングの補修専用に製品化した「サイディングパテ」の2つの製品。いずれもニッチな領域に特化した"専用"ならではの使いやすさや安心感が職人のハートをゲット、好調な売れ行きを示している。ニッチな製品戦略で市場開拓に挑む。

パテ作業の現場で、「やっぱり使いやすい」と好評なのが、左利きの職人用に商品化した金ベラ「サウスポー」だ。 

同社によると、「これまで左利き用の金ベラの市販品がなく、左利きの職人さんは右利き用につくられた一般的な金ベラを無理矢理使っていたのが実態で、『左利き専用の金ベラをつくってほしい』との要望が寄せられ商品化に着手しました」(担当者)とコメント。

商品化に当たっては、「右利き用の金ベラを単に裏返しただけでは左利きの方にフィットせず、独自の刃の角度を割り出す必要があった。左利きの職人さんに協力してもらいながら試作を重ね、ベストフィットの金ベラを商品化できた」と自信を示す。

サイズは3号、3.5号、4号、4.5号、5号の5つを揃えた。

一方、同じく今春発売した窯業サイディング専用パテの「サイディングパテ」も、戸建て住宅の塗り替え分野を中心に広がってきている。

住宅の外壁で窯業サイディングが主流となる中、それ専用のパテは市場になく、ユーザー独自の判断でパテを選択、へこみや割れなど基材の補修に使用していた。

そうした中、外部使用での耐候性を高めるとともに、窯業サイディングの吸い込み特性や密着性に適した専用パテを新たに開発、外部用厚付けパテの「サイディングパテ」としてラインアップした。「何にでも使える"万能"よりも、それだけに特化した"専用"の方がむしろ好まれることも多い」とし、戸建て住宅の塗り替え市場でユーザーの支持を獲得、ニッチな商品が大きく育ちそうだ。