大日技研工業(本社・東京都中央区、社長・松田道雄氏)の難燃塗料「ランデックスコート 難燃クリア」に、更に耐火性能を強化した「同 Sタイプ」が発売された。これまでの延焼抑制効果に加え、炎と接触するときの高温状態でも破断しにくい耐火性能を実現、木材や紙などの可燃物の難燃性を格段に高める。

「ランデックスコート 難燃クリア」は同社と帝人及び大丸興業が共同で開発、「透明性と難燃性を両立した世界初の水性1液難燃性塗料」(担当者)で、2017年に発売した製品。可燃性ガスと酸素との結合を抑制する新技術により難燃性を高め、施工後も被塗物の風合いを損ねないことから適用できる素材が広がるとし、市場での注目度がアップ。各種製商品の難燃性向上、更には不燃化も期待できるとして建材や素材メーカーでの採用が活発化している。

今回発売した新グレードの「Sタイプ」は、例えば、同品を塗布した厚さ3㎜の木材に20分接炎しても炎が貫通しないバリア効果を発揮。木材や紙など可燃性の高い部材の難燃性を格段に高めたことで、火災時の避難時間の確保に有効だ。リン系難燃剤、特殊変性アクリル樹脂、シリカバインダーなど従来品の組成に特殊添加剤を加え、炎の貫通を抑制するバリア効果を持たせた。

木材利用促進法を背景とした大規模木造建築物の増加など、難燃性と素材感の両立、安全性向上への要請を受け市場展開を加速させる。

なお、同品は製造元・大日技研工業、総販売元・大丸興業の体制で展開。