好川産業は非塩素系建築用外壁塗膜剥離剤「Hi-GUSTEN(ハガステン)」の販売を開始した。重防食向け(製品名・パントレ)で得たノウハウを生かし、建築向けでの拡大を目指す。

同品を投入した背景にあるのは、日本建築仕上材工業会が昨年4月、建築研究所と共同で「建築物の改修・解体時における石綿含有建築用仕上塗材からの石綿粉じん飛散防止処理技術指針」を作成したこと。指針では、「負圧隔離による工法」「隔離工法によらない工法」及び「石綿除去工事に該当しない工法」の3工法を基本とした標記技術指針をまとめており、同社としても湿式処理を可能にした塗膜剥離剤のニーズが高まるとして採用拡大に期待する。

同品は塩素系溶剤を含まない環境対応タイプの剥離剤で、リシン、タイル、弾性タイル、スタッコなどアクリル樹脂エマルジョン塗料の塗膜に適する。弾性スタッコ、スキン塗装の塗膜に適応する他、塩化ゴム、酢酸、フタル酸などの建築用塗料にも対応する。中性のため、臭いがなく、錆びの心配もない点も特長となっている。

使用方法は、養生後、同品をリシンガン、エアレススプレー、刷毛、ローラーなどで塗装面に塗布し、性能向上のため表面を被覆養生。約8時間(目安)で塗膜が軟化、膨潤し、スクレーパーなどで除去。塗膜除去後は、デッキブラシなどで洗浄する。

塗装品質向上を目的とした剥離作業の重要性も増しており、建築物、構造物への展開を目指す。