グラコが昨年秋に投入した超軽量電動エアレス「GX19」が堅調に販売台数を伸ばしている。持ち運び性に優れる11.3kgの軽さに加え、定価16万円の価格を実現。「トップコート、シーラーなどほとんどの低粘度塗料に対応し、内外装の塗装作業に充分に適応する」(担当者)とエアレスユーザーの買い替え需要をターゲットに据える。

一方で、新たなエアレスユーザーの創出にも注力する。飛散のリスクから吹付塗装が敬遠される中、同社は「機械化を図ることが職人不足を解決し、生産性を高める手段になる」と提案。飛散についても「塗料に応じたチップの選定とガン距離を縮めることで大幅に軽減できる」とし、ユーザーに根付いた固定観念の払拭に注力していく姿勢を打ち出す。

今回投入した「GX19」は、小型ながらも塗装作業に求められる性能を充分に確保した点が特長。大吐出量を特長とするダイヤフラムポンプが主流の中、脈動の安定性と静音性に優れた電動ピストンポンプのメリットを訴求。最大チップサイズも0.019と実用レベルを確保した。

特にこだわったのが、使い勝手とメンテナンス性の高さ。塗料詰まりによる吸わない、圧力が上がらない問題に対して吸入弁の塗料固着を簡便に解消するボールノッカー機能を搭載。現場での早期解決を実現した。またパッキンの減耗に対しては、ピストンポンプ交換カートリッジを常備。現場で交換可能なカートリッジ式を採用することでパッキン交換の手間を省いた。