環境事業ベンチャー・シンマテリアルワンは「キルコート」を市場投入して10年余り。環境事業本部副本部長・酒井隆一氏は「競合他社に埋没しないスタンスを模索していく中で、昨年から施工品質を追求するための現場対応を強めた結果、前年比で2ケタの伸びとなり手応えを感じている」と話す。

スタッフを増員するとともに施工管理の徹底を図ってきた。特に施工業者とのダイレクトな関係を重視し、機会があるごとに現場研修の場を設けるなどし、現場トラブルを解消し、施工業者の信頼性を高めている。

製品「キ・ル・コ」は太陽光を反射する機能に加え、アクリル中空ビーズにより熱の伝わりを抑制する断熱機能を有する。こうした遮熱+断熱性のダブル効果を差別化のポイントに置く。その一方で200~250%という高い伸縮性による密着力、防カビ・防汚効果、防音効果がある。

こうした機能性アピールをより高めるにはハード戦略と同時にソフト戦略が不可欠と判断し、「キル子ちゃん」をキャラクターとした女性・子どもにも分かりやすいコンセプトを設定。カタログも機能本位からイラストの解説で漫画チックなコンテンツに変更。キャラクターノベルティグッズも作成し、ソフトイメージを前面に出す。

「クライアントである生活者を意識した展開をしないと、成長力を発揮できない。施工と一体となって生活者からの信頼を獲得していきたい」とターゲットを最終消費者に定める。