「熱ごもりをなくす」との独自の観点から環境改善を追求する日本中央研究所の遮熱塗料「アドグリーンコート」。

同品に用いられている超微粒子真球無孔質ファインセラミックスは蓄熱できない性質から、超高温になるICチップの放熱材として用いられている先端材料。その放熱性、排熱性を応用した初の塗料が「アドグリーンコート」で、遮熱顔料や中空バルーンを利用した他の遮熱塗料群とは一線を画す。

真球無孔質セラミックスが塗膜中に整列して暑さのもととなる近赤外線を高効率で反射するとともに、放熱特性により反射しきれなかった熱を"排熱"する「Wブラインド効果」が他の遮熱塗料との大きな違い。室内への熱ごもりを抑えるため空調負荷を低減、即効性のある節電対策に有効だ。

性能本位で高い支持を獲得、国内の遮熱塗料市場の一角を形成するまでに育った。屋根用高日射反射率塗料の関連JISの取得に加え、今後予定されている熱流束のJISに関しても整備していく意向で、「人気だけでなく公的な信頼の裏づけ」にも万全を期す。

一方、アセアン、中国など海外の需要が急伸している。電力コストが高く、また停電も頻発する海外の工場などでは「遮熱塗料の市場性が桁違いに高い」(間中社長)。施工体制の整備も含め市場の成長が見込める海外での活動も活発化する。