CFRP、樹脂化技術が注目集める
オートモーティブワールド展

オートモーティブワールド2017が1月18日から3日間、東京ビッグサイトで開催された。自動車に関わるさまざまな企業が自社の製品やサービスを出展。来場者数は3万4,542名となった。今回はCFRPや樹脂を利用した軽量化技術が目立った。


アークはCFRPを使用したF1レースカーボディ「MONO」を展示した。英国・BAC社から開発依頼を受けたもので、重量は軽自動車の約3分の2を実現した。ボディにはカーボン及びグラスファイバーを最適な分量で使用し、オートクレーブの熱処理により、レース仕様に耐える強度を持つ。表面は繊維自体に色を付け、成形後にクリヤー塗装を行っている。一方で、課題としては成形後の塗装は繊維の中に気泡ができることがあり、時間が経ってから不良が出やすい。「不良率やコスト、現場ノウハウの蓄積など課題があるが、新たな技術に積極的にチャレンジしていく」(担当者)とコメントした。

ダイセル・エボニックはプラスチック材料や燃料配管用チューブなどを展示した。PEEK樹脂「ベスタキープ」はPMMA(ポリメタクリル酸メチル樹脂)を使用することで素材重量を7分の1から5分の1にすることができる。金属部品の代替として提案していく。また、燃料配管用多層樹脂チューブを出展。ガソリンは国や地域ごとに基準値や濃度が異なるため、それに合わせた仕様が必要になる。同品は内装樹脂を変えることによりさまざまな要求に対応する。

菱光社は加美電子工業の超臨界CO2塗装装置を出展。シンナーの代わりにCO2を希釈剤として使用することでVOC削減に寄与することに加え、ダレにくく曲面にもムラなく塗装が可能。更に、ポリカーボネイト、アクリル材への硬度は7Hと高硬度を実現した。主にヘッドライト部分へのキズ防止として提案していく。



CFRPを使用した「MONO」
CFRPを使用した「MONO」

HOME工業用 / 自動車CFRP、樹脂化技術が注目集める

ページの先頭へもどる