カスタムカーショップのジェットストローク(千葉県鎌ケ谷市・佐々木裕一社長)は4月、ドバイ首長国の中心都市・ドバイで行われた「カスタムカーショーエミレーツ」に出展した。「ドバイでのカスタムカーショップの出店と自社塗料の海外展開を目的に活動しておりその一環として出展した」(佐々木社長)とカスタムと塗料販売の両輪で海外展開していく。

ドバイはアラブ首長国連邦を構成する国家の1つで、人口約330万人、近年は物流のハブとして注目されている。宗教的な観点から、現地で暮らす男性は全身がホワイトカラーになるカンドゥーラ、女性はブラックカラーになるアバヤと呼ばれる民族衣装を着て暮らしている。そのため、ファッションで自己表現ができず、自動車が自分の好みなどを表現する1つとなっておりカスタム需要も旺盛。今回出展した展示会でも多くの人が訪れた。

今回エントリーしたカスタムカーは現地の協力工場でつくったもの。佐々木社長は「こちらがドバイでのビジネスに本気だという覚悟を示すためにも、現地で作ることにこだわった」と話す。

カスタムカーショップと併せて展開していくのは、同社が製造・販売している塗ってはがせる塗料「SPPF(Spray Paint Protection Film)」と「ラバーディップ」。SPPFは塗ってはがせる透明保護塗料。160~230μmの厚い塗膜でボディを強力に保護する。軽微なかすり傷なら自己治癒する他、研磨が可能でくすみや傷を消し光沢を復元できる特徴がある。ラバーディップはメタリックやパール、キャンディ、カメレオンカラーなどの豊富な色数が特長のはがせる塗料。どちらも日本では人気が高く同社でも積極展開している。「SPPFは自動車ボディの保護、ラバーディップはカスタム用途としてドバイで拡販していく」意向。

現状、地元のカスタムショップの大半が簡易ブースで営業しており、アメリカ資本のカスタムショップが出店し始めているところ。「ターゲットとなるのは自動車を所有している富裕層。求められるレベルは高いが、これまで自社で磨いたカスタムや塗装ノウハウで十分対応できる。現地に根付くため、出店後は現地での人材採用も考えている」と攻めの姿勢で海外展開に挑戦していく。