ノードソンは製品の形状を自動的に検出する粉体塗装装置「Dynamic Contouring Movers(DCM)システム」の上市を予定している。粉体塗装ラインの補正人員の軽減に寄与するなど生産性向上を実現するシステムとして市場展開していく。

DCMシステムはプログラミングなしで製品の形状を3Dで自動的に検出し、各スプレーガンの位置を調整することで最適な粉体塗装を行う。ロボット塗装のようなティーチングが不要となっている。

レーザースキャナーによって、製品の形状は最大5m/分のライン速度で5mm以上の突起を検出できる精度を有する。その情報はシステムコントローラーで迅速に処理され、DCMに送信される。DCMはスムーズな動作性を有し、最大500mm/秒の位置決め速度と±1mmの精度を備えており、スプレーガンは製品に対し最適な距離に移動する。

同社は「スプレー自動ガン『アンコールHD』と組み合わせることで、複雑な形状の自動カバレッジが向上し、粉体塗装アプリケーションで最高のプロセス制御が実現する」として生産性向上の実現を提案する。

アンコール HDは高密度のパウダースプレーガンの第3世代となる最新型。HDLV(高密度低速)技術により、高密度の粉体塗料をわずかなエアーで搬送し、最大限のプロセスコントロールを実現する。

粉体塗装を行っている塗装ラインの多くは、自動粉体塗装の後工程で人がハンドガンで補正を行っており、補正に複数名の人員を割いている場合も多い。DCMシステムでは製品形状に最適な位置で粉体塗装が行えるため、効率的な塗装が実現し補正作業の削減が期待できる。

同社では「ソリューション提供」をモットーとしており、DCMシステムもそのアイテムの1つと位置付けてユーザーの現場や製品に合わせて提案を進めていく。