産業用ロボット導入をサポート
特別教育講座を開講

アネスト岩田は来年1月から産業用ロボットの特別教育講座を開講する。さまざまな製造現場で産業用ロボットの普及が進む中、工業塗装の現場でも塗装ロボット導入の関心が高まっている。厚生労働省では産業用ロボットの取り扱いについて特別教育を義務付けており、同社では塗装の専門性を高めた特別教育講座を行うことで、ロボットを導入するユーザーへのサポート体制を強化する。


製造の現場ではさまざまな作業を産業ロボットが行っており、人手不足を背景にその普及が進んでいる。人手不足、更には塗装熟練者が減っている工業塗装の現場でも自動化に寄与する塗装ロボットの導入は進んでいる。

産業用ロボットとは、マニプレーターと記憶保存装置を有し、記憶装置の情報に基づき三次元複合動作を自動的に行うことができる産業機械であるため、正しい知識と技術を習得した上で取り扱う必要がある。

そこで厚生労働省はその取り扱い(教示、運転、保全)者に対して労働安全衛生規則における特別教育を行うよう義務付けており(労働安全衛生規則第36条)、事業者に対しても特別教育の実施を定めている(同第59条)。

塗装特化、実践に近いプログラム

アネスト岩田では厚生労働省の指針に基づき、2020年1月から「産業用ロボット特別教育」を開講する。講師は同社の産業用ロボットインストラクター資格取得者が務め、横浜本社のCoating Solution Center(CSC=写真)にて行う。

特別教育の内容は教示(ティーチング、運転)と検査(故障対応制御方式、駆動機構の点検)について行う。

厚生労働省の指針では教示が10時間以上、検査が13時間以上の合計23時間以上となっているが、一般的にはこれらは同一作業者が兼務されているのが実情。同社では教育科目を合理的に組み合わせて、重複科目の4時間を調整し合計19時間以上を3日間で受講できるカリキュラムを編成し、それに塗装及び塗装機器について学ぶ2時間を追加した21時間のカリキュラムとした。

同社は「講座での学科、実技は塗装にズームアップした内容に配慮した弊社ならではの講座」とし、CSCを活用することで納入するロボットメーカー、コンベアやフィーダーなど付帯装置を完備したより実践に近い形で行う。

CSCには各種塗装ロボットを完備しており、受講者は実際に使用するロボットで学ぶことができる。

通常のロボットメーカーなどが実施する特別教育とは異なり、塗装機メーカーならではの経験と新規技術を織り交ぜた講習が大きな特長と言える。

講座は平日の3日間コースで、受講者は1社限定の最大3人/回。受講修了者には写真入りの修了証を発行。受講料は30万円/回。

「開講するのはお客様1社限定とし、1名でも開講する。可能な限りお客様の要望に合わせた日程で実施する。他社の方がいないため質問もしやすく、有意義な内容となる」(同社)。

産業用ロボットには通常の塗装ロボットだけでなく、2軸のレシプロケータもストロークやモーター性能などで対象となるため、同社は今回の特別教育講座開講で、教育サポートとともに、法令における特別教育の義務を浸透させていきたい意向を示す。

問い合わせTEL045-591-1119(アネスト岩田コーティングシステム部技術営業グループ)。



Coating Solution Center
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