日本人の感性に響く和の色を厳選した塗料が発売された。商品名は「WA COLOR(和カラ)。「純」で「粋」な24色からなる塗料を、「平米売り」という斬新な販売スタイルで提供、市場に新しい風を吹き込もうとしている。販売元の日本意匠商店(東京都杉並区、社長・平野雄介氏)の挑戦が始まった。

日本意匠商店は、空間デザイナーと塗装職人と教育専門家というユニークなトリオが立ち上げた新しい会社。色やデザインによる豊かな空間の創造を基軸に、その手段としての塗料や塗装の新たな価値や魅力づくりに挑戦、「若い人たちが集まる"面白い"業界になるよう盛り上げていきたい」(平野代表)意向だ。

その一環として今回発売したのが、日本の伝統的な和の色をセレクトした塗料「WA COLOR」。水溶性、アクリル樹脂100%のピュアアクリル樹脂塗料で、「混ざりものがなく、元来、耐候性が高いとされるアクリル樹脂の特性をそのまま引き出した本格派」(同)と自信を示す塗料だ。

市場の関心を集めそうなのは、やはり同品ならではの「色」。日本人の心に刺さる和の色24色をセレクト。「月白」「生成り」「薄藤」「鉄紺」「秘色」「御所染」「燻銀」といったように、日本の伝統色やオリジナルの色名をそれぞれに冠した。「色番号や記号と異なり、色そのものに名前があることで物語性が立ち上がり、その色で塗装をされた空間への満足度が高まります。色数も24色に絞り込んだことでプレミアム感が増し、選びやすくもなる」と、「色」を魅力化し、ブランディングを図る。同品は内装用と外装用をラインアップしそれぞれ3種類の艶を用意。絹目艶(マット)、三煌艶(3分ツヤ)、光彩艶(7分ツヤ)と艶名にもこだわった。

販売スタイルは、従来にない「平米売り」を行う。「平米に応じて価格が変動することで、一律単価にない柔軟なサービスが可能になる」とこちらも新発想。6㎡~10㎡は2,400円/㎡、51㎡以上で1,100円/㎡などの価格帯を設定した。

「当社の活動の一環として今回オリジナル塗料の発売に漕ぎつけたわけですが、色の組み合わせや塗装技法による魅力的な空間演出などさまざまな角度から塗料や塗装のポテンシャルを引き出し、業界が盛り上がるよう私たちなりの活動をしていきたい」と意欲を示す。

日本意匠商店TEL080-3752-4116