日本ペイントの意匠性内装塗料「パーフェクトインテリアEMO(エモ)」がコンゴ民主共和国大使館関連施設の内装に採用。青、黄色、赤のコンゴ国旗カラーで空間が演出された。

きっかけは2017年に新宿マルイ本館で開催されたコンゴの文化や芸術を伝えるイベントだ。そこでは日本ペイントとプロモーション契約を結ぶアフリカンペイントアーティストSHOGEN氏による動物の絵が描かれており、その絵をコンゴ大使が気に入りコンゴ大使館の内装デザインをSHOGEN氏に依頼。イベントを企画していた慶應義塾大学の長谷部葉子研究会も加わり、産学共同のリフォームプロジェクトとなった。

デザインは「色決めから加わりたい」という大使の意向を色濃く反映させた。ビザ申請などが行われていた1階の部屋にはコンゴの国旗の色である青、黄色(金色)、赤を採用した。

「青として選ばれたのが『屋久島』(色名)のブルー。黄色については、大使が考える黄色は金色であり『陽光』を選択しました。面白かったのがエントランスにも『陽光』を使っていますが、大使の要望で部屋はビザ申請スペースでしたので煌びやかさよりも薄く塗ってほしいとのこと。反対にエントランスは濃くという要望がありました。こうした表現は塗料でしかできない面白さ。そしてワンポイントとして、キッチン内装には『暁』というオレンジがかった赤でデザインしました」(SHOGEN氏)。

パーフェクトインテリアEMOの特徴について、日本ペイント・販売本部マーケティング部の八巻雄二部長は「通常、意匠系の塗料というのは見本通りに決まった均一の柄を作るのは非常にプロフェッショナルな技量を要するものですが、パーフェクトインテリアEMOのコンセプトはエモーションであり、感覚のままに塗ってもらって構いません。それが表現としていい味となります」と説明した。

コンゴのディディエ・ラマザニ・ビン・キティマ大使は「リフォーム前と後では比べられないくらいに変わった。以前は空気感が重く快適とは言えなかったが、リフォーム後にはエネルギッシュでポジティブになり、仕事のアイデアも活発になりました」と満足した様子。大使館としては別の場所に移ったため、この建物はアートギャラリーなどコンゴ大使関連施設として活用することも考えているという。