グラコが2017年に投入したコードレスエアレスガン「ウルトラシリーズ」が現場塗装作業の効率化に寄与するとして発売以来、好調な売れ行きを見せている。

「ウルトラ」は、リチウムイオン電池を搭載した充電型コードレスエアレスガンで軽量かつ耐久性を有し、一般的なエアレス機と同様のスプレー作業を実現する特長を持つ。中でも前機種の「トゥルーコート」と大きく異なるのは、塗料カップを真空状で使用できる点。横向きや逆向きなどガンの角度を自在に変えながら塗装できるため、どんな際でも1台でこなすことができる。

1回の充電で約7Lの塗装を可能とし、同社はドアやパネルなど小面積部位向けに展開してきたが、ここにきてダメ込み塗装での採用が増えているという。

担当者は「ウルトラであれば、事前に設定したパターン幅でテープを引くように見切り部を塗装することができる」と仕上がり感の良さとスピードの速さを強調。技能を要する刷毛塗りやミニローラーに代わる新たな工法として普及拡大に期待感を高めている。

同社では、今後もエアレス塗装が人材不足に悩む建築塗装の生産性向上に寄与するとして地道にアピールを続けていく考え。その一方で、塗料メーカーや施工会社との協業も積極化しており、人材不足解消や施工性向上に直結する工法開発に取り組むなど、ソリューションパートナーとしての立ち位置を強めている。