セイム(茨城県守谷市)が販売しているユニークな商品に注目が集まっている。屋根塗装の困りごとを解決したアイデア商品「マクキッター」だ。化粧スレート屋根材の重なり部を覆っている旧塗膜の除去で威力を発揮、「作業が桁違いに早くて楽になった」(塗装職人)と現場の支持を集めている。

マクキッターは、化粧スレート屋根の2回目以降の塗装時に、屋根材の重なり部を覆っている旧塗膜除去用のレシプロソー専用替刃。市販のレシプロソー(RYOBI-京セラ製)に装着して使用する。

戸建て住宅など屋根塗装の現場では、前回の塗装時に縁切りが行われておらず、屋根材の重なり部が塗膜で覆われているケースが多い。屋根の通気性の確保や雨水の滞留防止のため、この旧塗膜をカット(縁切り)する必要があるが、屋根材の重なりを覆った何百カ所に及ぶ旧塗膜を『カッターや皮スキで処理するのは実質的に不可能』(塗装店)と、処理がなされないまま再塗装されているケースが多かった。

この問題を解決するのが旧塗膜除去専用のブレード「マクキッター」だ。レシプロソーに装着した同品を屋根材の重なり部に挿し込み、左右に軽く動かすだけで旧塗膜を簡単にカット。労力のいる作業から解放され、短時間で縁切りを施すための隙間が確保される。そこに同社の縁切り部材「タスペーサー」を挿し込めば、2回目以降の屋根塗装時にも確実な縁切りが行え、良好な塗装品質を確保できる。

この専用替刃は独自に開発したもので、屋根の勾配に対応するため刃をしならせてカットでき、横方向の負荷でも破断しないブレードにするなど、屋根塗装の旧塗膜除去のしやすさを追求した。

「マクキッター」が対応するレシプロソーは、RYOBI-京セラ製のASK-1000、BRJ-120、RJK-120、RJK-120KTとなっている。