ヤマダインフラテクノス(本社・愛知県東海市、社長・山田博文氏)の「鉛・PCB廃棄物を削減する循環式ブラスト塗膜除去」が、平成30年度度環境賞(主催・国立環境研究所、日刊工業新聞社)の環境大臣賞を受賞した。同賞は環境保全に関する調査、研究、開発、実践活動において画期的な成果をあげた企業や法人を表彰するもの。

鋼製橋梁の長寿命化には塗装の塗り替えが不可欠だが、従来の非金属系研削材による工法では、鉛やポリ塩化ビフェニルなどの有害物質を含んだ産業廃棄物や粉塵を大量に発生させていた。

循環式ブラスト工法は圧縮空気で金属系研削材を投射することで古い塗膜を除去する。乾燥空気供給設備や、研削材と塗料カスの分別装置を取り入れた移動式プラント設備を開発し、屋外の現場に対応。粉塵や産業廃棄物の発生を大幅に削減し、研削材も分別し再利用することで処理費用の節約に貢献している。

受賞者を代表してあいさつに立った山田翔平取締役は「『ゴミを減らせば世界が変わる』を合言葉に、人と地球に優しい技術を開発し、多くの実績を重ねてきた成果が本日最高の形で報われた。今後はこの工法の全国、世界に向けた普及活動を続け、更なる環境負荷低減工法の開発を進める。化粧は繊細で、女性を輝かせ華やかにするように、塗装も構造物を輝かせ、華やかな生活の基礎となるよう業界を発展させていく。次のテーマは『ゴミを減らして世界を変える』」と意気込みを述べた。